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マダムMizkoの海外diary
3月11日をイタリアで迎えて
2012年03月12日

(ミラノ 3月11日)

あの恐ろしい日から一年が過ぎました。
今宵は続々とテレビで『あの日』をやっています。

日本のテレビや新聞、雑誌では見た事の無いシーンが私の目の前に沢山映し出されています。
聞いた事もなかった大震災を経験した外国人達の証言、外国人ジャーナリストや専門家達の解説もあります。
この一年多くの情報に触れて来たつもりでしたが、これらのシーンを見てまだまだ現実を知らなかったと思います。
そして改めて恐ろしくなりました。

残念ながら誰の人生にも何度かの地獄がありますね。
神も仏もいないのかと思うような……。
苦しくて苦しくて、それなのに何事も無かったようにまた上る太陽や、美しく咲く花に憎しみさえも覚えるような悲しみが私にもありました。

しかし……それにしてもこんな想像を絶する恐ろしい苦しみが私達の国を襲ってくるとは……
一瞬で多くの愛する人々、家、職場を一遍に無くされた方々の苦しみこそ想像を絶し、私にはお伝えする言葉が見つかりません。
どう考えても言葉は見つかりません。

私が去年大地震後にこちらに戻った際、イタリアでもドイツでも私と再会した人々には言葉はありませんでした。ただ私が現れると駆け寄って来て、誰もが力強く抱き締めました。
皆もそうでしたし、私も数カ国語を話しますが、世界のどんな言語でも、こんな時に適した言葉を見つけるのは難しいように思います。

ただただこのような大地震、大津波そして原発問題が起きて、少し前までは世界でも平和な国と呼ばれていた私達の日本で、今は多くの方々が苦しみの中で生きなければならないこの現実は本当に悲しい限りです。

遠く離れたイタリアより、祖国日本を思いつつ……
一年後の今日改めて、この大震災で亡くなられた多くの方々のご冥福を心からお祈りします。合掌
Mizko