マダムMizkoの海外diary
間接的な反撃の夜
2011年10月12日
(イタリア、ミラノ 10月12日)
外国語を理解するという事は、楽しいことも沢山ありますが、理解出来てしまうために腹が立つこともあります。
《フランス、ストラースブール編》
一人で夕食にレストランに入ると、お店の人が英語で話し掛けて来るので、私も英語で返していました。
そして少し離れた隣りの席では、ドイツ人の中年夫婦が食事をしながら、口を休めることなくドイツ語で話をしていました。
私はシャンパンを飲みながら、大好きな生牡蠣を待っていると、奥さんが私のシャンパンを見ながら旦那さんに言いました。
「ワインじゃなくて、私達もシャンパンにすれば良かったわね~。」
シルバーの大皿に沢山の氷が盛られ、生牡蠣は氷の上に並べられていました。
生牡蠣は見るからに新鮮で美味しそう!
早速牡蠣を貝から外し、レッドワインビネガーをたっぷり掛けて口に運んだ途端に………
ドイツ人の奥さん:「あれ見て~!気持ち悪いわね~~!」
旦那さん:「ホントだア~~」
陰口にしては大きな声でした。
確かに生牡蠣はドイツでは一般的には食べませんし、好き嫌いがあるのも当然ですが、こちらが、さあ~美味しく食べようと思った矢先に、大きな声でそんな事を言うなんて失礼な話ではありませんか?!
私がドイツ語が解らないと思って、こちらにも聞こえるような声で言ったのでしょうが、Mizko,ドイツ語解ります!
Mizkoのキャラをご存知な方々は、こんな時に大人しくしている私ではないことはお分かりですよね?!
そこで私は考えました。ドイツ語で反論してやろうか?それとも別の手で行こうか?
ここの所反論ばかりで、それにも飽きてうんざりしていたので、私は携帯電話をバッグから取り出して、ドイツの友人に電話をし、ドイツ語で言いました。
「今ストラースブールにいて、シャンパンで生牡蠣を食べているの。ドイツでは滅多に生牡蠣は食べられないし、こういう味が解らない人も多いからねえ~~!」とちょっと大きな声で、なるべく流暢に。因みにその友人も生牡蠣は嫌いなので、自然とそんな会話が出来ました。
その電話が終わってからは、隣りのドイツ人夫婦には全く会話が無くなり、不自然な静寂の中で二人は食事を終えて、さっさと支払いをしてお店を出て行きました。
私は二人に視線を送ることもなく、シャンパンで生牡蠣を美味しく頂きました。
この夜は、いつもとちょっと違った『間接的なMizkoの反撃』でした。
次回のドイツ、ニュールンベルグ編も是非読んで下さいね。
写真:10月11日MAX&Co.のショーウインドー。このお店では、今年はグレーが多いです。