マダムMizkoの海外diary

画像: あるラブストーリーをザルツブルクより

あるラブストーリーをザルツブルクより

2010年09月08日

写真:これを見て、「サウンド・オブ・ミュージック」のどのシーンか分かる方は、この映画のファンでしょう!

ザルツブルクで益々日焼けをしたMizkoです。
今回のお天気は本当に変です。
太陽が出ると、日差しが強くてタンクトップでいいくらいの暑さですが、一度太陽が隠れてしまうと、冬のように寒い・・・。
こんな気候は着る物に困ってしまいます。結局はTシャツにザルツブルクで買った冬物の厚手ジャケットを着て、ジャケットを脱いだり着たりの繰り返しがベストです。

今日のMizkoはちょっと気持ち複雑…というのもドイツの友人からメールが来ました。
彼のラブストーリーを今回は聞いて下さい。

彼は年の離れた兄のような存在で、散々遊んでいてどうしようもない男でした。
その彼が6年ほど前に「恋をした」と彼女を紹介してくれました。彼が50代半ばのことです。
ミッチョリーナパリ日記では映画「恋愛適齢期」のお話をしましたが、「63歳になって初めて恋をした」と言うジャック・ニコルソンのセリフを現実にしたような話なんです。

彼女は旧東ドイツ出身の人でした。家庭のある人で、もう孫もいるような年齢ですが、
「この年になり、こんな燃えるような恋をするとは思わなかった」と家を出て、私の友人との愛を選びました。
二人の強い思いは彼女の家族へも理解され、それほど大きな問題もなく彼らは新たな人生を始めました。
しかし4年ほど前に彼がガンの告知をされました。それもあちこちにガンが散らばっている。それから二人でのガンとの闘いが始まりました。
多くの治療を試みた甲斐もあり、暫くは小康状態が続きました。しかし大人しくなっていたガンがまた最近暴れ始めました。
彼女・・・どうしたと思いますか?数ヶ月前に彼の籍に入りました。(誤解があるといけないので妹分として言わせてもらえば、愛以外には何もない彼です)
二人は夫婦となって闘いに挑み始めました。今回の彼からのメールでは、明日からまた長い治療に入るので、生きて再会したいとのことでした。
Mizkoにもらった日本のお守りはいつも持っている、世界のどこにいようと忘れはしないよ…とのメールでした。でもそのメールは決して悲観的な感じではありませんでした。
彼の人生を諦めない強さは感じられました。

私は心底人を愛することは、男女共にものすごいエネルギーと精神的なタフさが必要だと常に思っています。
精神的にタフじゃなければ人なんて愛し切れないし、愛する人を守り切れない。

二人を見ていて本当にそう思います。彼女は東ドイツの大変な時代を生きています。本当に精神的な強さがあり、精神的に強いゆえに本当の優しさを持っている素敵な女性と言うのが私の第一印象でした。病気の彼の心をどれだけ彼女の強さが救っているかは、周囲の誰もに伝わります。そしてこの闘いの中での結婚……。女もタフでなければ出来ません。このタフさが彼の遊び人の人生にピリオドを打たせ、今また新たな闘いに挑む勇気を与えているのでしょう。

確かに高い山ではあるけれど、絶対に二人には乗り越えてもらいたいです。
少なくてももう暫く二人に時間を与えて上げて欲しいです。
神様、お願いです。
そして映画だけじゃなくて、「恋愛適齢期」は人それぞれだとつくづく思います。
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